小さな町の商店が、
地元愛で作り上げた特産品
白山酒造
Posted on 2025.02.03
商品ページでは伝えきれないメーカーの思い、こだわりを掘り下げて紹介する「あきたづくし mono story」。
今回は、どぶろく製品が好評の白山酒造にフォーカスします。
白山酒造はこんなメーカー
その昔、秋田県男鹿地域の農家では、ごく当たり前に造られていた「どぶろく」の文化を多くの人に伝えたいとの思いから、
市に働きかけて2011年、どぶろく特区の認定を獲得。2013年には醸造酒の製造免許を取得し、県醸造試験場での研修を経て、
どぶろく造りに本格的に乗り出しました。
白山酒造のどぶろくは地場産あきたこまちを、男鹿の名水"滝の頭湧水"と、
県オリジナル麹"あめこうじ"で仕込んだキレのある甘さとほのかな酸味が特徴の一品。
同じ原料で作る甘酒や、どぶろく饅頭も好評です。
白山酒造のこだわり
巨大なタンクで大量に造るのではなく、家庭で仕込んでいた農家のやり方を踏襲するのが白山酒造のこだわり。
その製法は器に少しずつ原料を入れ、ある程度発酵が進んだらまた新しい原料を入れ、しばらくしてまた新しい原料を入れて、
最後はどぶろくを寸胴に移し替えて味を安定させるというもの。
少し大きな台所のような場所で個人が酒造りをしている様子は、
酒造り=大勢の蔵人が関わる大仕事というイメージが定着している現代では逆にインパクトがあります。
どぶろくの文化──かつて酒造りが暮らしの身近な場所に存在していた事実を、
これまで白山酒造を見学に訪れた人は皆、肌で感じたに違いありません。
ちなみに、家庭での酒造りは1899年から禁じられています。
個人で飲むことが目的であっても免許を取らずに酒類を造ると、
現行の法律では10年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられるとともに、
製造した酒類と、製造に使用した酒母、もろみ、原料、副産物、機械、器具のすべてが没収されます。
みなさん、くれぐれもご注意を。
白山酒造代表の横顔
白山酒造代表の白山慶幸さんは県外の大学を卒業後、建築会社に就職。
その後独立して設計事務所を構え、しばらくは地元を離れて暮らしていました。
食品や日用品を取り扱っていた今の店を親から受け継いだのは30代のとき。
30代といえば、仕事の実績も増えて次のステージが見えてくる時期です。
既に独立していた白山さんにとって、そのタイミングでの家業の事業承継は重荷だったのではないでしょうか。
本音を聞いてみました。
「黙って設計の仕事だけを続けていた方が、お金はたまったでしょうね(笑)。
だけど私は当時からさまざまな課題を抱えていた田舎の町で、
地域を守るために頭と体を使うのも楽しいんじゃないかと思ったんです。
地元にいたからこそ、こうして特産品を生み出すこともできました。
実はどぶろくのほかにも長年温めてきたアイデアがあるので、元気なうちに結実させたいですね」(白山さん)
今年で75歳になる白山さん。くれぐれも体に気をつけて、とびきりの笑顔を輝かせ続けてください。
白山酒造
白山酒造
住所:秋田県男鹿市脇本浦田字大保田19
TEL:0185-25-2609